2012年3月25日日曜日

吉岡斉さん「原発再稼動 わたしはこう思う」


吉岡斉 (事故調委員) に聞く 「原発再稼動わたしは... Dailymotion


TV朝日「報道ステーション」323日放映
キャスター「原発再稼働~わたしはこう思う」、今日は政府の原発事故調査委員会の委員を務める九州大学の吉岡斉さんです。
吉岡斉氏:今の条件のもとでは反対ですね。失敗(原発事故)の総括を十分にやらないと、そもそも再開とかそう言う資格はない。保安院も経産相も安全委員会も、あるいは官邸も安全を確保できなかったですから。全部失敗しているわけですから、官邸が保証して、野田さんが保証しても、何の救いにもならない。
能力がないのに、安全だと言ってもらっては困る。
ナレーション吉岡氏は、このままの状態で再稼働へと突き進むとするならば、受け入れる自治体も大きな責任を背負うことになると指摘する。(字幕吉岡氏は政府の事故調査・検証委員も務める――)
吉岡斉氏:原発の事故というのは非常に広域に及んで、コストも甚大で全国民が負担しなければいけない。そういう受け入れの決定を安易に自治体がしていいのかと、国民全体を悲劇にするような決断なんだということを十分に理解したうえで、受け入れるかどうかというものを決めていただきたいし、それで、もしなにか起これば、その市町村はなくなるでしょう。
ナレーション吉岡氏は、安全面での徹底的な検証をおこなったうえでの再稼働は否定しない(字幕:安全面の徹底的な検証)。ただその場合に重要なのは、責任の所在を明確にすることだと強調する。(字幕:責任の所在を明確に――)
吉岡斉氏:原子力安全・保安院を解体して、新しい規制当局を作って、その下で安全基準を全面的に見直して、比較的安全度の高いと見積もられるものについては再稼働を認めるというと、石油火力を燃やすよりはずっと経済性が良い。節約されるお金と背負う危険という、これを(はかり)にかけた場合、しばらく10年か20年は動かして認めた方がよりメリットがあるという、そういう勘定が成り立つと思う。
一番重要なことは責任の所在を明確にするということ。電力会社がすべての責任を負うと。今まで(国は)補助金とか保護してきたが、それも全部中止です。その上で地元の理解を得たいなら、電力会社が高い金を自分で支払いなさいということ。事故が起きたら損害賠償法は廃止しますから、全部自分で払いなさい…それでいいなら、おやりなさいという。
自由主義のもとでは原発は成り立たないというのが私の意見だし、原発は国家による手厚い保護によって守られてきたという、そういう素性の悪い公共事業みたいなものですから、全部、その国家の保護をなくせば、おのずとやるやつはいなくなるだろうと思います。

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吉岡 斉(よしおかひとし、1953年8月13日 - )は、科学史家、九州大学教授・副学長。
富山県生まれ。東京教育大学附属駒場高等学校、東京大学理学部物理学科卒業、同大学院理学研究科科学史修士課程修了、村上陽一郎、中山茂に学ぶ。1983年同博士課程中退、和歌山大学経済学部講師、同助教授を経て九州大学教養学部助教授、同比較社会文化研究院教授。
1995
年毎日出版文化賞、2000年エネルギーフォーラム賞特別賞受賞。
産業技術と倫理の関係について研究し科学社会学を構想している。



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ご参考までに、付録映像をどうぞ――


ご承知のとおり、結局、このときの安全委会議は5分で終了。

補追リンク
III4III 放射線測定サイト
元東京電力社員 木村俊雄さんに聞く
テレビ朝日の報道ステーションで放送された「原発再稼働 わたしはこう思う」
シリーズ2012年4月3日


【絶対★必見】元東電社員の証言。「当時から、原発を規制する政府側に対し、さまざまな”ごまかし”を行っていたと証言する」


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