2016年1月3日日曜日

正月早々、多事多難…【海外情報】ベルギーの核反応炉、1月2日に再稼働3日で自動停止


ベルギーの核反応炉、再稼働3日で自動停止

201612

ベルギー北部、エレクトラベル社のドエル1号炉は20151230日に再稼働、201612日に自動停止

老朽化したベルギーの核反応炉が再稼働の3日後に自動停止したが、同炉を操業する電力会社は安全上のリスクはないという。

ベルギー北部のドエル1号炉は、同国の発電の段階的撤廃を謳う法律にもとづき、2月に閉鎖されたあと、1230日に再稼働した。

電力会社、エレクトラベルの広報担当は、「ドエル1号炉は午後6時に自動停止しました」とAFP通信に語り、ベルガ通信が配信した記事を認めた。

「すべて、順調に運びました。安全上の影響はございませんし、職員、住民、環境への影響もありません」

同社は、停止が同炉の再稼働を安全におこなうために「通常の安全機構」に従って引き起こされたと述べた。

ベルギーは先月、同国における停電の危機を招いていた長年の紛争に終止符を打った取り決めにもとづき、建造後40年経過したドエル1号炉と2号炉の稼働年限を2025年まで延長することに同意した。

2基の反応炉が稼働すると、866メガワットの発電が可能になり、これはベルギーの総発電容量の6パーセント内外に相当する。

環境主義者たち、とりわけ核発電の段階的撤廃をめざしているドイツの活動家たちは、ベルギーの反応炉の稼働年限延長を批判しており、それらが老朽化しすぎて、安全であるとは考えられないという。

ベルギーは近年、核反応炉の一連の不具合に見舞われており、同国内の反応炉7基のうちの3基が同時に閉鎖され、そのうちの2基の事例では、反応炉容器に微小な亀裂が見つかったことが閉鎖の原因になっている。


【クレジット】

Belgian nuclear reactor shut down three days after restarting © 2016 AFP
【付録】

Wikipedia英語版より…

ドエル核発電所は、ベルギー国内に2か所ある核発電所のひとつ。オースト=フランデレン州フランドル行政区ドエルの村落の近郊、スヘルデ川の岸辺に立地する。ベルギーの電力会社、エレクトラベルが筆頭株主。発電所従業員は800名、構内面積は80ヘクタール。

半径75キロ圏内に900万人が居住しており、ヨーロッパの核発電所のなかで最も人口密度の高い場所に所在している。

ドエル4号炉が201485日、蒸気タービン内部の潤滑喪失によって予想外の停止に見舞われた。反応炉作業員による破壊行為の嫌疑を除外できず、捜査が続行中である…

反応炉:
ドエル1号炉
433 MWe
ドエル2号炉
433 MWe
ドエル3号炉
1006 MWe
ドエル4号炉
1047 MWe


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